理系人間が解釈する般若心経

般若心経全文

観自在菩薩:観音様は

:(以下の事を)実践する
:深い
般若波羅蜜多:完全な智慧
├布施:世のため人のために尽くすこと、直接の見返りを求めない。
├持戒:規律ある生活をする(以下の項目)
│├不殺生戒:生命あるものを殺さない。
│├不偸盗戒:盗みをしない、与えられたもの以外は自分のものにしない。
│├不邪淫戒:男女間のみだらな関係を持たない。
│├不妄語戒:偽りを言わない。正直でいる。
│├不飲酒戒:酒に溺れない。
│├不説在家出家菩薩罪過戒:人の過ちを言いふらして人を貶めない。
││└関連:「感情をどうコントロールすべきか?
│├不自讃毀他戒:自分の自慢をしたり、他人の悪口を言わない。
││└関連:「感情をどうコントロールすべきか?
│├不慳法財:人に与えることを惜しまない。
│├不瞋恚:怒らない。関連:「怒らないようにするには
│└不謗三宝戒:仏陀の教えを疑わない。

├忍辱:苦を避ける(逃げる)ネガティブな「我慢」ではなく、苦を克服するポジティブな「辛抱」をすべき
│└関連:「似ているが違う事(「我慢」と「辛抱」の違い)」
├精進:試行錯誤し、絶えることなく智慧を進化させること(向上すること)
│└関連:「プログラムの見直しとは
├禅定:智慧を逸脱しない(それまでに構築したフローチャートに従う。経験を生かして行動する。)
└智慧:以上の項目を規範にして正しいフローチャートを構築する。
:〜事で

照見:(以下の事を)見きわめた
五蘊
 ├色:実体のある人間の肉体の形や組成はDNAという設計図に基いて形成されている
 ├受:感受作用(見る、聞く、触るなどの感覚器官からの情報)
 ├想:表象作用(熱い、白い、大きいなどの形容詞で表現できる感覚) 関連:「相対的とは?
 ├行:意志作用(こうしようという能動的な心の動き)
 └識:認識作用(分別、判断)
皆空:(五蘊は)全て実体のないものである

:(以下の事を)克服できる
└ 一切苦厄:四苦八苦  関連:「苦労はフローチャートの見直しに必要
       ├生:実体のある独立した肉体に魂が宿ることによって生じる苦しみ
       ├老:年老いる苦しみ
       ├病:病気になる苦しみ
       ├死:死ぬことの苦しみ
       ├愛別離苦:愛するものと別れたり離れたりする苦しみ
       ├怨憎会苦:怨み・憎む人と出会う苦しみ
       ├求不得苦:求めるものが得られない苦しみ、思い通りにならない苦しみ
       └五取蘊苦:五蘊(上記)に執着を持つ苦しみ 関連:「執着

 菩薩は、悟りを求めて修行中の者を示す。
 これは修行とはどのように行うべきかを示していると考えられる。

 現世では肉体を持つがゆえのハンデを背負うからこそ修行になる。
(運動選手が鉄下駄のような負荷のかかるもので自分を鍛えるのと同じである)

「生老病死の生」
 霊界では経験できない個(人間)としての肉体を持った時に、他者は犠牲にしてもまず己を
守ろうとする生き物としての本能の「欲」や「煩悩」が生じて他者を攻撃したり、他者との
価値観の違いが生じ、それによる行き違いや争いなどによる苦が生じる。関連:「価値観
 しかしこれは修業の課題の一つである。
 肉体のない魂のレベルで全てつながっている事を理解すれば、それは「苦」ではない。
 関連:「感情をどうコントロールすべきか?(能動的なネガティブな感情)」「オープンソース

「生老病死の老」
 年齢を重ねてくると多くの経験が積み重ねられ、フローチャートの完成度が高まる。
 そういう意味では年齢を重ねることは悪いことではない。しかし年齢を重ねて「老いた」時には、
見た目が悪くなったり、身体能力が落ちてくる。
 そうなると大事にされなくなったり、お金を生み出す能力が低下したりする。それらが価値がない
とするのは物質的価値観である。現世の修行によって高めるべきなのは魂の価値観である。
 もし技術などの発達によって、高齢でも見た目の良い体や疲れない体が手に入れられるように
なったとしても、それは魂レベルで霊界に持っていくことはできない。
 関連:「価値観

「生老病死の病」
 自分の体の中にもプログラムの階層構造があり
 体内のプログラムは、意思(自我)が自分勝手になって他者と協調しなくなると、それをまねして
自分勝手にふるまい病気の症状として表れる。
 その症状を薬などによって「避ける」のではなく、病気と闘っている体内のプログラムに感謝し、
辛抱し、克服するのを応援すれば、体内のプログラムもまねをして能力を向上させるであろう。。
 関連:「病気になる理由」「自然治癒力

「生老病死の死」
 死後どうなるかわからない不安による苦。
 輪廻転生を理解し、貴重な現世での修行を、一生懸命にしないと霊界に戻った時に後悔する。
 それがわかれば死を恐れることはなくなる。
 関連:「輪廻転生


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舎利子:智慧第一と称される釈迦の弟子(への呼びかけ)

│├色不異空:肉体(ハードウエア)があるところは魂(ソフトウエア)があるところに異ならない
│└空不異色:魂(ソフトウエア)があるところは肉体(ハードウエア)があるところに異ならない

色即是空:肉体(ハードウエア)には魂(ソフトウエア)があり
空即是色:魂(ソフトウエア)には肉体(ハードウエア)がある


:感受作用(見る、聞く、触るなどの感覚器官からの情報)
:表象作用(熱い、白い、大きいなどの形容詞で表現できる感覚)
:意志作用(こうしようという能動的な心の動き)
:認識作用(分別、判断)
亦復如是:も同様である

関連:「「色即是空 空即是色・・・」の意味するもの


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舎利子:智慧第一と称される釈迦の弟子(への呼びかけ)

是諸法空相:存在するもの全ては「空(実体のないもの)」という側面がある

不生不滅:(「空」であるデータやプログラムなどは)生じることも滅することもない
不垢不浄:汚いやきれいなどの形容詞で表現される概念は相対的なもの 関連:「相対的とは?
不増不減:加工や化学反応をしても全体としては何も増えないし何も減らない(質量保存の法則)


「不生不滅」
 現世に人間が生まれ出る時には、もともと霊界にある魂(のプログラム)がコピーされる。
魂(のプログラム)は新しく生ずるものではない。
 関連:「オープンソース」「輪廻転生

「不垢不浄」
 汚いやきれいなどの形容詞で表現される概念は相対的なものである。 関連:「相対的とは?

「不増不減」
 「空」であるプログラムはコピーができる。それによって実体のあるものが形を変えても
物質的に何かが増えたわけでもないし、何も減るわけではない。
 物質に設計図に基づいた加工をしたり、化学反応をさせても実体のあるものの分量は
何も増えないし何も減らない。


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是故:それゆえに
空中:「空」=肉体を抜け出て悟りを得た魂(のプログラム)には


│ 以下の「無」(無いとされるもの)は悟りを得た時に完全に「無」になる事を列挙したものである。
│しかし完全に「無」となることは有り得ない。
│例えて言うなら「分数において、いくら分母の数を増やしてもゼロになることはない」
│のと同じである。しかしゼロに近づくことはできる。このゼロに近づくように考え
│行動する事が現世での正しい修行の方向性である。

│ 逆に言うと、修業が進んでくるとこれらのものが徐々に減って「無」に近くなってくるとも
│考えられる。そしてその無くなり加減が修業の進捗状況を示しているとも言える。

│ 以下の「無」とされるものの中には、五感のように魂が肉体を抜け出た状態で「無」に
│なるものと、「問題の解決」や「とらわれの心(執着)」のように現世でも少なくできるものもある。

│ 悟りを得る事は最終的な目的ではあるが、重要なのはそれに到るプロセスである。
│ 魂(のプログラム)が肉体を抜け出た後にもまだ課題を残している場合には
│輪廻転生し、再度現世にて悟りを得るための修行を行うのも「悟り」を得るのが
│いかに困難かを示しているのではなかろうか? 関連:「輪廻転生

│ 「悟り」を得るというのは、ほとんど到達が不可能なはるか遠くの目標である。
│ 現世の生活は毎日が修行であるが、遠い目標に全然届かないのを気にする必要は無い。
│ 後悔したり、落ち込んだり、ちょっとしたことに一喜一憂するのは修行途中である
│現世の人間のいわば「特権」である。失敗したり、自己中心的な考えを反省しながら
│昨日より今日、今日より明日というように少しずつ向上していけば良いのではなかろうか?


:以下は無い
│├:実体のあるもの
│└受想行識(上記参照)

:以下は無い
│└六根(感覚器官)
│ ├:眼
│ ├:耳
│ ├:鼻
│ ├:舌
│ ├:身体
│ └:意識(頭脳)

:以下は無い
│└六境(感覚器官で認識する感覚)
│ ├:視覚
│ ├:聴覚
│ ├:嗅覚
│ ├:味覚
│ ├:触覚
│ └:思考
│            関連:「インターフェース
:以下は無い
│├眼界:目で見える世界
││乃至(ないし):眼界〜意識界まで
│└意識界:意識している世界
│ 感覚器官からの情報だけをうのみにせず、その情報を元に本質を見極めるべき。

│ 五感が「無」というのが意味するのは、対象の本質(真理)を直接、認識することである。
│ 見た目が良かったり、聞こえの良い言葉に惑わされることなく本質(真理)を見抜く能力は
│お経の内容は知らなくても、人生経験を積み重ねる事によって高まってくる。
│ このことは、五感が完全に「無」にはならなくても、現世の修行によって、より「無」に
│近づいている事を示していると思われる。

│ 魂が肉体を抜け出ると、例えば視覚については、肉体の器官の「目」を通じて得ていた
│情報だけでなく、例えば目では見えない物体の裏側や内部などの全ての情報を得ることが
│できる。そうなると現世にいた時に感覚器官からの限られた情報を基に、真理を見抜く能力が
│どれだけ向上していったかを後で知ることができる。

│ 現世では五感だけでは得られない情報も多いので、その不自由な環境下で得られない情報を
│推測する事が修行となる。
│ 他人が喋った事や、表情、行動などは五感でとらえても、心の中で考えている本当の事を
│知ることができないのもその一つである。
│ 例えて言うなら、トランプや麻雀で裏になっていて見えない側のことである。
│ これが全て見えてしまったらゲームは面白くないものになってしまう。
│ これと同様に、他人が考えていることも含めて全ての情報がすべてわかってしまうと
│推測する努力も、わからないなりに試行錯誤することもしなくなってしまう。
│ 手かせ足かせがあるのは悪いことではなく、困難を克服する経験を積むには
│現世は絶好の修行の場であると捉えることもできる。

│ 魂が肉体を抜け出ると、多くの情報が労せずに入手できるようになる。
│ しかし、肉体の感覚器官から得られない情報を元に試行錯誤し、少しでも
│真理に近づく事こそが現世の修業である。
│ 魂の価値観では「労せずして得た結果は無意味」である。


:以下は無い
│├無明:真理(宇宙の秩序)を知らない無知
││:また
│└無明尽:真理を知らない無知が無くなること
乃至
:以下は無い
│├老死
││:また
│└老死尽:老死が無くなること

:以下は無い
│├:問題(課題)の認知
│├:原因の特定
│├:解決方法の立案・絞り込み
│└:解決のための行動
│ │
│ └八正道
│  └正見:周りの価値観(先入観)に惑わされず真実・事実を見る(以下の七正道によって実現される)
│   ├正思惟:自分本位(小我)ではなく全体(大我)として考える
│   │├無害心:生き物の命を守る。自然を害さない。
│   │├無瞋恚:怒らない。関連:「怒らないようにするには
│   │└無貪欲:欲を抑制する。小欲知足。関連:「足るを知る
│   │
│   ├正語:うそ・悪口などのネガティブな言葉を使わない。ポジティブな言葉を使うように努める。
│   ├正業:全体のためになる(大我)ように行動する
│   ├正命:職業。他者に奉仕し、生きがいを感じられる活動。
│   │
│   ├正精進:向上するために努力、(悩みながら)試行錯誤する。それを継続する(それが修行)
│   ├正念:真理(自然)に沿うように考え、行動する(宇宙の秩序に逆らわない)
│   └正定:自分の軸を持つ(他に流されない)


│ 「苦集滅道」の「苦」は、現世における問題(課題)ととらえることができる。
│ 現世では問題発生時にPDCAという解決の手法を使うのが一般的である。
│ (Plan(計画) → Do(実行) → Check(評価) → Action(改善))
│ 関連:「プログラムの見直しとは
│ この手順で問題を解決、改善していき、この手順を繰り返すことによって、向上を図る。
│・・・とはいっても言うのは簡単でも実行して継続するのは困難なのが現実である。
│ それでもその困難をある程度克服するにつれて見えてくるものがある。
│ 経験を積んで、多くの場合についての真理を理解するようになると、問題が起こる前に防止したり
│そもそも問題が起こらないように考えて行動することができるようになる。

│ 問題が起こるのは、相手の心の中が見えないから、見えないところで何が起こっているかが
│わからないからということが多い。

│ 宗教などの教えを知らなくても他の模範になるような優秀な人は「道(八正道)」の
│行動規範に沿って考え行動をしているように思える。


:以下は無い
│├:知ること
││:また
│└:得ること、自分のものにすること

:もって
:以下は無い
 └所得:とらわれの心(現世の一般的な価値観や考え方、既成観念) 関連:「執着
 :それゆえに


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菩提薩垂:悟り(浄化)を目指す人は

:依(よ)って
般若波羅蜜多:完全な智慧(上記参照)

:それゆえに
心無圭礙:心に妨げがない

無圭礙:妨げがない
:ので
無有恐怖:恐れが無い

遠離:遠ざける
└ 一切顛倒夢想:すべての誤った考え方

究竟:最高のこと、極めたこと、行きつくところ
涅槃:煩悩を消して悟りの境地に達する 

三世諸仏
├過去仏:釈迦以前の如来(阿弥陀如来や薬師如来など)
├現在仏:釈迦如来
└未来仏:弥勒菩薩

:依(よ)って
般若波羅蜜多:完全な智慧
:ゆえに

得阿耨多羅三藐三菩提:完全な悟りを成就された(原語(梵語)の読みに漢字に当てたもの)


 三世諸仏:色々な仏がいるのは、それぞれが概念を象徴的に示すな存在であると考えられる。

 例えば弥勒菩薩は、未来という概念を表している。
 薬師如来は健康。など。如来は悟りを得た存在であるので物理法則のような
真理を表している。と考えられる。
 ここでの三世諸仏は「過去・現在・未来」を表し、これはある結果が生じるには
必ず原因があるという仏教における「縁起」(因果関係)を示している。と思われる。
 過去に起こった事や自分がしたことは現在に、今起こっている事や自分がしていることは
未来に反映する事を示していると考えられる。

 魂は輪廻転生し、前世で解決できなかった課題を解決するように現世に生まれ出て修行する。
 修行によって、原因が何かを認識し、修正をしていく事でより「悟り」に近づいていく。
 

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:それゆえに

般若波羅蜜多:完全な智慧
:これは
大神呪:偉大な呪文
大明呪:正しい智慧の呪文
無上呪:この上ない呪文
無等等呪:比べるものがない呪文

能除:除くことができる
└ 一切苦:四苦八苦(上記参照)

真実不虚:真実であり嘘ではない

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:それゆえに
:示す
般若波羅蜜多:完全な智慧
:呪文

即説呪日:音(呪文)として表わせば次のようになる

羯諦 羯諦 波羅羯諦 波羅僧羯諦 菩提薩婆訶」(真言)

般若心経


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 般若心経に書かれていることを簡単にまとめると以下の項目になる。

完全な悟りを得るための修業の方法

修業する際の行動規範
││└これらの行動規範に沿って修業すれば
││  現世の「苦」は「避けたいこと」ではなく、課題であることが理解できる。
│├般若波羅蜜多(布施、持戒、忍辱・・・)
│└八正道(正見、正思惟、正語・・・・)

最終的な目標:「無である」とされていること
│└肉体を抜け出た魂(のプログラム)は、現世の人間のような手かせ足かせがない
│ ├そういう困難を克服するのが現世での修業
│ └重要なのは克服するプロセスであり結果は重要ではない。

仕組み:「色」と「空」
  │    └存在するもの全ては「実体のあるもの」と「実体のないもの」の組み合わせである。
  ├「実体のあるもの」ハードウエア、万物
  └「実体のないもの」ソフトウエア、魂(のプログラム)

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