理系人間が解釈する般若心経

「足るを知る」事で「陰徳を積む」実践編


 「足るを知る」で我々はどのような事が実践できるだろうか?

 例えば、有限な資源のようなものは、自分だけがいいところを独り占めするのではなく、
周りの人達の事を考えて、ある程度辛抱する事によって、多くの人が資源を分け合って恩恵を享受する事ができる。
 以下の例は、誰かが見ているからするという事ではなく、人知れず善行を積む(陰徳)例である。


「買物編」
 スーパーなどの生鮮商品売り場で、棚の奥の方からかきだして少しでも新しい日付の商品を購入しようとする人がいる。
これをする人が増えると、後から来た他の人は比較的古い商品を買わざるを得なくなる。
そして古い商品ばかりが棚に残るとそれらの商品がすぐに消費期限を迎えてそれらの商品は廃棄せざるを得なくなり、資源の無駄遣いとなる。
それは生産者や販売者の不利益にもなる。
 ・・・・・ではどうすればいいのか?
 消費期限が過ぎている商品を無理して購入する必要はない。
 棚の奥にある新しい日付の商品ではなく、無理なく消費期限までに消費できる手前に置いてある商品を購入すれば、その後から来た人も適切な消費期限の商品を購入できて、生産者や販売者にも迷惑を掛けずに済む。


「エアコン編」
 夏場にエアコンで必要以上に室内温度を下げていると、屋外にある室外機から熱風が多く排出されて、屋外にいる人はより暑い思いをする事になる。
薄着をしたり水分を取ったりの工夫をすれば、そんなに室温を下げる必要はない。
 冬はこの逆で、屋外には冷風が多く排出される。
 またエアコンは多くの電力を使うため、電力の消費量が増えると電力不足の心配も、ある。
冷房の温度をある程度抑制して、電気を分け合って使うべきではなかろうか?


「高層マンション編」
 高層マンションの高層階に住めば、毎日、素晴らしい眺望が楽しめる。
しかしその周辺の住民は、そのマンションによって景観が失われたり、日陰になっていたりする。
建設の認可がおりれば建設は合法ではあるが、周辺の住民にとっては迷惑である。
 マンションを高層化すると、入居できる世帯数も増えるので、不動産業者は大きな利益を上げる事ができる。
 不動産業者だけが悪いわけではない、そういうマンションに住みたいと思う人達がいるから不動産業者はその要望に応じた建物を建てるのである。
 マンションの住人は、周辺の住民から直接クレームを付けられるわけではないが、景観を損なわない高さのマンションで辛抱するわけにいかないのだろうか?


「銀行ATMなどの行列編」
 銀行などのATMで、複数の相手に振り込む場合には時間が掛かる。すると後ろに多くの人の行列ができる。
 そこで、自分が振り込みを一度で全部終わらせるのではなく、いくつかの振込先が終わったら、また列の後ろに並んで残りを振り込めば良い。
 このやり方は、災害時などに並んで給水を受ける時などにも通ずる。 


「インターネット回線のような公共のインフラ編」
 有線(光ファイバなど)インターネットの回線の利用料は、ブロードバンド化されてからは定額料金が一般的である。
だからといって、動画閲覧などの大容量の伝送を不必要に使うと、近所で同じ回線を使っている人は伝送のスピードが落ちて迷惑を掛けることになる。
見たい動画はもちろん見る事は問題ないが、見てもいないのにただ漫然と流してる状態は避けるべきではなかろうか?


「図書館で本を借りる編」
 図書館で予約が殺到している人気がある本を借りた時は、速やかに読み終えて返却すべきではなかろうか?


「ショッピングセンターの駐車場に車を停める編」
 ショッピングセンターの駐車場で、店舗の入口に近く停めやすい場所に車を停めると、後から来た高齢者は遠い場所に停めざるを得なくなる。
店舗の入口からある程度離れたところに停めればよいのではなかろうか?


 以上に示した例は、迷惑を被っている人から見ると、誰が迷惑を掛けている人かが明確にわかるわけではない。
 しかし、最大限のメリットを独占するのではなく、いくらかでも辛抱して、みんなで分け合うべきではなかろうか?
 
 こういった行動を取っても、誰かがそれを見つけて褒めてくれるわけでもない。
 人知れず他者のため全体のために行動する事が、陰徳を積むという事なのである。





前へ   TOPへ   次へ