■FTTH

■FTTH(マンションタイプ)

「FTTHって言うと光ファイバでのブロードバンドだけど、FTTHでも色々な形式があるのね。」

「うん、一戸建ての住宅とマンションなどの集合住宅とでは、方法が違うんだ。」

「最近は『マンションタイプ』っていう、光でも割安なプランがあるみたいね。」

「マンションなどでは、各戸がめいめい光ケーブルを引き込むよりも、マンションの建物に光ケーブルを1本引き込んで、それを各戸に分岐させる方法が主流なんだ。ルータに何台かのパソコンを接続できるのと同じような方法だね。」

「でも古いマンションの場合は、各戸に新しくLANの配線をするのは大変そうね。」

「うん、古いマンションでも各戸の電話は、電柱からMDFという配電盤のようなところに集中して入ってきて、各戸に分岐されているんだ。だからそういう配線を利用すれば、新しくLANの配線工事などをしなくてもいいんだ。部屋の壁に穴を開ける必要もないからいいだろう。」

「でも、電話の配線を使うとしたら、電話はどうなるの?」

「マンションの各世帯への電話線には、電話で使う音声信号と通信に使う信号を同時に流すんだ。このような形式は何か覚えはないかい?」

「ADSLでは、一本の電話線に電話の信号と通信の信号を同時に流すことができたわ。これと同じような形式なのかしら?」

「そうなんだ。さっき言ったMDFのあるマンションの共用部分には、電柱から光ケーブルが入ってきていて、一戸建てと同じようにFTTHの回線終端装置があるんだ。それにVDSL集合装置がつながっていて、それはMDFを通って、各世帯への電話線へとつながっているんだ。」

「それはADSLで言うと、ADSLの収容局と同じような小規模の装置があるということね。各世帯にはそれぞれADSLモデムに当たる装置があるの?」

「うん、ADSLモデムに相当するものは、『VDSL宅内装置』なんだ。ADSLと同じようにスプリッタも必要なんだけど、これは普通は『VDSL宅内装置』に内蔵されているね。だから各世帯の電話とパソコンは直接、『VDSL宅内装置』につないで使うんだ。」

「VDSLってADSLと比較すると通信スピードはどうなの?」

「VDSLは、ADSLより通信速度は速くて、最大100Mbpsのスピードが出るんだ。でも、全ての世帯で一度に動画コンテンツを見たりすると、大元の回線スピードは決まっているから、各世帯への通信スピードは遅くなってしまうね。」

「なるほど、マンションの全ての世帯で水道の蛇口を一斉に開けたのと同じような事が起こるのね。」

「そうなんだ。でも、このように一本の回線を共同で使用するから、マンションタイプは料金が割安にできるんだ。」

「なるほど。一戸建ての場合はどうなるの?」


■FTTH(占有型と共有型)

「うん、FTTHの接続方法は、大きく分けると『占有型』と『共有型』があるんだ。占有型はNTT東日本であれば『Bフレッツベーシックタイプ』がそれに当たるんだ。料金は共有型に比べると割高になるけど、基地局から各家庭まで1本の光ファイバで配線されるんだ。」

「『共有型』のほうは、基地局から1本の光ファイバで配線されないの?」

「基地局からの光ファイバは『光スプリッタ』という装置によって、いくつかの光ファイバに分岐されて各家庭に届くんだ。」

「スプリッタってADSLで使うスプリッタとは違うの?」

「うん、ADSLで使うスプリッタは電話線の信号を高周波と音声信号の低周波を分けるんだけど、光スプリッタは光の信号を電気信号に変換することなく、複数の光ファイバケーブルに分岐できる装置なんだ。これが基地局と各家庭の間にあって光ファイバケーブルが分岐されているんだ。共有型はNTT東日本であれば『Bフレッツニューファミリータイプ』などがこれに当たるね。」

「ふ〜ん、光のまま分岐させて、どの家庭にどのデータを送ればいいのかわからなくなったりしないの?自分宛のデータが、お隣の家で見られたりするとイヤだわね。」

「いや、そんなことはないんだ。『占有型』と『共有型』とでは、基地局から光ファイバに送り出す設備が異なっていて、共有型の場合には『OLT』っていうユーザを仕分ける装置があるんだ。」

「各家庭にある方の装置も違うの?」

「うん、ユーザ側の回線終端装置については、『占有型』の場合は『メディアコンバータ』、『共有型』の場合は『ONU』になるんだ。多くの場合はこの装置は回線事業者からのレンタルなので、電気店で見かけることはないね。」

「信号を光のまま分岐させるのは、マンションの場合とは、だいぶ違うわね。でも、分岐された各家庭でいっせいに高速の動画を見るとやっぱり通信速度は遅くなってしまうのよね。」

「うん、それは共有型の宿命だね。でも大元の光ケーブルの通信速度を1Gbpsと高速化して、各家庭でも速度が落ちることなく通信できるサービスも最近は出てきたね。」


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